クラウドSIMとは?特徴やメリット・デメリットをやさしく解説!

クラウドSIMって何?

クラウドSIMは、スマートフォンなどで使われる通常のSIMカードとまったく異なるタイプのSIMです。

通常のSIMカードでは、1枚の小さな板に利用者に関する情報が記録されていて、SIMカードを入れることで通信や通話(スマートフォンの場合)ができるようになります。

しかしクラウドSIMにカードは無く、WEB上のサーバー内にデータとして複数のSIM情報を保管、そこから必要に応じて最適なデータを読み込みます。

クラウド上からネットワークを経由して使うルーター等にSIMカード情報を送ることで通信が可能になるので、クラウドSIMを採用しているポケットWi-Fi端末などではSIMカードを端末に入れる必要はありません。

注意!eSIMとクラウドSIMは似て非なるもの

ドコモや格安SIMのIIJmioなどでは「eSIM」という、SIMカードのデータをネットワーク上から端末に書き込むタイプのSIMが発行されています。

しかしeSIMとクラウドSIMは、少し内容が異なっているのでご注意ください。

ポケットWi-Fiサービス各社で展開されているクラウドSIMは国内・海外におけるたくさんのSIM情報がサーバーに保存されていて、自動的に使う場所に合ったSIMの情報が端末に送られます。

一方eSIMは基本的にユーザーが自分で契約したいSIM(プラン)を選んで契約し、端末にデータをダウンロードして通信する仕組みです。

要するにクラウドSIMは1社と契約すれば自動で使うSIMが選ばれるのに対し、eSIMは自分がその場での通信に最適な契約先を選んでその都度契約する必要があるのです。

クラウドSIMのメリット

クラウドSIMはたくさんのSIMに対応しているので、使い勝手が良いことがメリットとして挙げられます。

複数の回線で通信できるためエリアが広い

クラウドSIMにはたくさんの回線を利用できるものもあり、エリアが広いのが魅力です。

例えば「どんなときもWiFi」では国内においてドコモ、au、Softbankの3回線を利用可能・自動的に使う場所で通信しやすい回線に切り替わります。

1社の回線しか使えないサービスだと使える回線が圏外になったらおしまいですが、複数の通信会社の回線を使えるクラウドSIMなら、他の使用可能な回線が圏内なら通信を続行できるので安心ですよ。

自動的に最適な回線が選ばれるので、契約や切り替えの手間がかからない

クラウドSIMは使う場所によってつながりやすい回線を自動的に選択・切り替えを行うので、負担なく快適な環境での通信が可能です。

もしも普通のSIMカードで複数の回線を使いたい場合は、それぞれとプランを選んで契約しなければいけません。

さらに普通のSIMカードで利用するカードを切り替える場合、機器の電源を切ってカードを交換・初期設定も行わなければならず、切り替え完了までかなりの時間がかかってしまいます。

海外でも利用できるサービスが存在する

クラウドSIMのサービスは海外利用に対応するものも多数あり、海外で電源を入れれば現地の回線を自動的に掴んでくれます。

プリペイドSIMや海外用レンタルポケットWi-Fiを空港等で契約する必要がないのも、クラウドSIMの大きなメリットといえるでしょう。

クラウドSIMのデメリットは?

複数のSIMを自動で切り替え最適化するクラウドSIMですが、この仕組に関係したデメリットがいくつか存在します。

申し込みを検討している方は、デメリットも事前に確認しておいてくださいね。

採用しているサービスは限られる

クラウドSIMは2021年3月現在、採用しているサービスが限られています。

クラウドSIMを採用するポケットWi-Fiサービスには、GMOのギガゴリやクラウドWiFiなどが存在しますが、ドコモやau、Softbankといった国内の最大手クラスの通信会社ではまだ採用されていません。

「今使っているドコモの契約をクラウドSIMにしたい」などのケースでは、希望をかなえることはできないのでご注意ください。

基本的に手動で回線を切り替えられない

クラウドSIMは自動的にその場に合った回線に切り替えてくれるメリットがありますが、言い換えると手動での切り替えはできません。

「今つながっている回線の調子が悪い」と思っても、クラウドSIMが使われている端末が「切り替える必要がある」と判断しない限り回線はそのままとなります。

手動で好きな回線を切り替えながら使いたい場合は格安SIMを契約したり、WiMAX2+回線とau 4GLTE回線を手動で切り替えられるWiMAXサービスを使ったりすることもご検討ください。

クラウドSIMはどんなサービスで使われている?

2020年2月現在、クラウドSIMを採用したポケットWi-Fi端末を提供する会社は複数存在します。

クラウドSIMのプランが展開されている主なサービス5社の、月額料金や違約金、速度を一覧でまとめました。

 月額料金違約金最大通信速度
どんなときもWiFiサービス終了  
めっちゃWiFi3,828円2年間10,870円、25ヶ月目~0円下り150Mbps・上り50Mbps
クラウドWifi3,718円なし(単月利用OK)下り150Mbps・上り50Mbps
Mugen WiFi(格安プラン)3,608円~12ヶ月目:9,900円、13~24ヶ月目:5,500円、25ヶ月目以降:0円※24ヶ月以内の解約時は端末返却必須、未返却時更新月までの残月数×1,760円の違約金が別途発生下り150Mbps・上り50Mbps
hi-ho GoGo Wi-Fi3,690円~12ヶ月目:19,800円、13ヶ月目~:10,450円、25ヶ月目~の12ヶ月ごとの更新月:0円下り150Mbps・上り50Mbps

いずれも使われている端末のスペックは同じで、それぞれ5台までの同時接続が可能です。

月額料金が最も安いのはMugen WiFi、中途解約時の違約金もMugen WiFiは比較的安価ですが、2年以内に解約する場合に端末の返却を忘れると最大42,220円もの違約金が追加請求されてしまうことにご注意ください。

クラウド Wifiは月額が安く最低利用期間がないので非常にお得、旅行や出張などを理由に短期間利用したい場合にも最適です。

ネットスカウターの解説ページはこちら→ クラウドWifiとは?料金や速度、契約期間と口コミ・評判を徹底解説!

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