5Gは2020年3月よりサービスを開始済み!普及を進めている段階
5G(第5世代移動通信システム)は、スマートフォン等の対応機器において、従来の4Gよりも高速で通信できる通信規格です。
海外では2018年末より徐々に普及が進められていましたが、日本国内では2020年の3月よりサービスが開始されました。
ドコモ、au、ソフトバンクが、それぞれ自社向けの5G基地局を国内に導入しています。
格安SIMはLinksMateが5Gをオプションとして提供
2020年3月時点では、5Gはドコモ、au、ソフトバンクでのみ提供されていました。
格安SIMではなかなか導入されませんでしたが、2020年6月より、格安SIMのLinksMateも5Gオプションを提供開始しています。
LinksMateはドコモ回線の格安SIMであり、月額500円(税抜)の5G回線オプションを契約することで、契約している容量の範囲内(例:3GBプランなら3GB、容量は4Gと共有)での5G通信が利用可能になりました。
ドコモ回線のサービスであるため、5Gのエリアはドコモと共通です。
2020年9月30日までは月額料金を無料にするキャンペーンも行われていて、格安SIMの中では数少ない5Gの普及を進めている選択肢となっています。
LinksMate以外の格安SIMは、2020年8月時点だとまだ5Gを提供していません。
将来的には各社で5Gプラン・オプションが提供されると考えられますが、すぐに5Gを使いたい場合は、格安SIMならLinksMateを選ぶのが一番手っ取り早い手段です。
楽天モバイルでは2020年秋以降に5Gを展開予定
楽天モバイルはドコモ、au、ソフトバンクに次ぐ第四のキャリアと呼ばれ、自社回線の国内導入を進めています。
楽天モバイルは4Gの基地局の設置を進める一方で、5Gサービスも提供開始予定です。
楽天モバイルの5Gが開始されるのは、2020年9月に予定されています。
つまり2020年9月以降は、自社回線を所有する携帯会社ならどこでも5Gを利用可能になりますよ。
2020年現在、5Gが使えるエリアはまだまだ狭い
日本国内の5Gは2020年3月にスタートしましたが、ドコモ、au、ソフトバンクのいずれも、2020年8月時点では国内のごく一部のエリアでしか5Gを利用できません。
5Gを利用したい場合、まずは各社の公式サイトよりエリア検索を行って、自宅やよく行く施設などが5Gに対応しているか確認することをおすすめします。
ドコモ: https://www.nttdocomo.co.jp/area/5g/
au: https://www.au.com/mobile/area/
ソフトバンク: https://www.softbank.jp/mobile/network/area/
それぞれエリア検索ページへアクセスしたら、希望の住所を選択することで5Gの対応可否を確認可能です。
閲覧時点での対応エリアだけでなく、今後のエリア拡大予定もエリアマップから確認できます。
なおソフトバンクは、Reno3 5Gなどの5G対応端末をリストから選ぶことで5Gエリアを確認できるしくみなので、間違えないようご注意ください。
エリア検索を行うと、5Gに対応するエリアや、今後の導入予定のエリアがまだまだ狭いことがわかります。
主にキャリアショップや駅など、人が集まる場所を中心に5Gの導入が進んでいます。
5Gはたくさんの基地局が必要なので、導入に時間がかかる
携帯キャリア各社で5Gの導入に時間がかかっているのは、必要な基地局の数が4Gに比べて多くなるためです。
4Gと比べて、5Gの電波が飛ぶ範囲は非常に狭くなっています。
4Gなら1つの基地局を設置すればOKだった範囲も、5Gだといくつも用意しなければしっかり電波を飛ばせないのです。
結果として基地局を設置する場所を用意したり、基地局自体を作ったりするのに時間もお金もかかってしまうため、なかなかすぐにはエリアを広げられません。
5Gはエリア拡大のスピードを速めていく予定
総務省は5Gのエリアを早く広めるために取り組んでいて、今後は今までよりも早く5Gエリアを広げられるように、制度改正なども行われる予定です。
制度改正が行われれば、例えば4Gの周波数を5Gにも使えるようになるため、エリア拡大にかかる時間が短縮されます。
ただし4Gの周波数を転用した5Gは、速度が4Gと変わらない「なんちゃって5G」と呼ばれるものです。
つまり4Gの周波数を使った5Gのエリアが拡大しても、5Gの大きなメリット「高速化」の恩恵を受けることはできません。
4Gより速い完全な5Gが日本国内のどこでも使えるようになるには、5G専用の周波数を使える基地局で国内が網羅される必要があるため、まだまだ時間がかかると考えられます。
5Gは専用プラン、月額料金が上がってしまう難点もある
5Gはまだまだ使えるエリアが狭いのが現状で、すぐに5Gプランを申し込んでも活用できる人は限られます。
とはいえ人によっては、自宅等がエリア内になった時に備えて、早めにプランを申し込んでおきたいケースもあるでしょう。
しかし5Gプランは4Gと異なる専用プランとして展開されていて、月額料金は4Gより高めになる傾向にあります。
ドコモ、au、ソフトバンクの大容量プランにおける通常月額料金(1回線)を、4Gと5Gで比べてみました。
ドコモ(ギガホ、2年契約) | au(auデータMAX 、2年契約) | ソフトバンク(メリハリプラン、契約期間なし) | |
通信量 | 4G:30GB、キャンペーンで60GB使用可能/5G:100GB、使い放題キャンペーン中 | 使い放題 | 50GB |
4G月額料金(税抜) | 6,980円 | 7,480円 | 7,480円、半年間6,480円 |
5G月額料金(税抜) | 7,650円 | 8,480円、25ヶ月間7,480円 | 8,480円、半年間-6,480円、7〜24ヶ月目7,480円 |
※月2GB以下の通信量ならauデータMAXは1,480円、メリハリプランは1,500円(税抜)の割引が別途適用されます。
見てのとおりドコモは1年目より670円(税抜)高額、auやソフトバンクはキャンペーンで約2年間は4Gと同料金ですが、3年目からは1,000円(税抜)上乗せになります。
5Gを自由に使える環境が整っていなければただ料金が上がるだけで意味がないため、急いでプラン変更する必要はありません。
5Gの全国普及はまだまだ先!プラン変更は2~3年程度待つのがおすすめ
2020年3月にサービスが開始された5Gですが、基地局の導入には手間や時間がかかるため、全国に普及して便利に5Gを使えるようになるのは少なくとも2?3年、あるいはもっと先と考えられます。
今すぐに5Gプランを契約しても、ただ月額料金が上がるだけで、活用できる機会はほぼありません。
5Gをしっかり生活で活用したいなら、プラン変更は普及が進んで自宅等がエリア内になるまで待つのが無難です。